夢は夢より夢のまま

NEWSが好きな愉快なオタク。@k2k2_n

WORLDISTA #想像することがみちしるべ のはなし

 

 

 

 

 

 

 

お題「NEWSアルバム『WORLDISTA』レビュー」

(お題お借りました。ありがとうございます)

 

 2018年2月20日。NEWSの10枚目のアルバム『WORLDISTA』がリリースされた。もとより最高が約束されたものであったが、やっぱり最高だったので曲の感想と、抑えきれなかった思考をつらつらと書いていく。

 

1.ログインシークエンス -INTER-

 アルバムの第1曲目。女性のナレーションの声でWORLDISTAへのログインを促される。

 500回くらい言われているが、ここにおいて最も引っかかることはWORLDISTAが「ベータプログラム」であるということだ。まだ試作品段階。

 更に言えば、この「ベータプログラム」という言葉は、「WORLDISTA」にしか掛かっていない。公式情報曰く、WORLDISTAはバージョン10まで存在している。更に、初回盤の特典にはWORLDISTAのバージョン1が付属している。つまりこのアルバムの中には2つ(特典映像にはバージョン2も登場しているが)のWORLDISTAが存在しているのだ。

 つまり、この「ベータプログラム」は、必ずしも「WORLDISTAバージョン10のベータプログラム」とは限らないのでは? 「バージョン〇」と形容する必要のない時代——バージョン1のベータ版である可能性も、否定できない。

 

2.WORLDISTA

 言わずと知れたリード曲。曲が公開する前はもっとピコピコした電子音の曲が来るのではを予想していたが、蓋を開けてみればものすごく壮大な曲だった。重厚感のある音と、壮大な世界の広がりを感じさせる歌詞。想像を超えた想像は、どこへでも行ける。

 そして、今までのアルバムプロジェクトの要素を内包している。「ネガエバ」という歌詞や子供の声。そしてなにより、「NEVERLAND」「EPCOTIA」とワードを出していること。

 

 これはWORLDISTAの公式サイトが公開された当時の私のツイートだ。字があまりにも汚い。

 創作物において、「メタ要素」というものは物語を引き立たせる要素としてプラスにもなりうるし、マイナスにもなりうる。このWORLDISTAにおいてはこと、その要素が重要なもので、おそらく意図して「我々の存在しているこの現実世界」の存在に干渉してきている。

 

3.オリエンテーション -INTER-

 私がこのアルバムで1番物申したかったのが、このオリエンテーションだ。

ゲームだけでなく、EPCOTIAのような宇宙旅行や、NEVERLANDのようなシュールな世界まで体験もできます。

 ここで明確に、EPCOTIAとNEVERLANDの存在を言葉にし、且つ

更に、NEWSのメンバーと一緒にゲームをすることも……

 「NEWSのメンバー」が存在する世界。それは私たちのいるこの世界だ。NEVERLANDでは案内人であったし、EPCOTIAではアテンダント、WORLDISTAではN.E.W.S社の社員(だとされている)だ。「メンバー」と形容するとは考えにくいし、「NEWSのメンバーと一緒にゲームをすること」を売りにするならば、やはりここで言うNEWSは、「アイドルグループのNEWS」と考えるのが適当ではないだろうか。

 

 そして、もう1つ触れておきたいのが、「NEVERLANDのようなシュールな世界」という言葉だ。

 NEVERLANDを形容するのに、「シュール」という表現は果たして適当なのだろうか? わかりやすく言うならば、「幻想的」や「ファンタジー」といった形容だってある。ならばなぜ「シュール」としたのか。

 そもそものシュールの辞書的な意味は、「超現実的」だ。超現実的。現実離れした、現実を超えた現実。——この、「現実を超えた現実」という言葉、見覚えがないだろうか。そう、リード曲「WORLDISTA」の歌詞だ。

想像ヲ超エタImaginary

Welcome to WORLDISTA

 現実を超えた現実のNEVERLANDと、想像を超えた想像のWORLDISTA。これは果たして偶然だろうか?

 

4.DEAD END

 4曲目。やっぱりTAKA3さんの曲は最高だぜ。

 タイトルが公開された時、おいおいま~た強い曲か?? 喧嘩が始まるのか??? とドキドキしたが、蓋を開けてみればハートフルハピネスだった。

 C&R要素がふんだんに盛り込まれているので、今からコンサートが楽しみでしかない。うぉううぉううぉう。

 予想なのだけれど、この曲の立ち位置はかなり重要なところにあるんじゃないかなあと。

 「熱量(パワリー)」というワードが楽曲で出てくるのはこの曲だけだし、何よりも「イメージを道しるべに」というワード。何度も何度も見てきた、「想像することがみちしるべ」という言葉との関連性を勘ぐってしまう。

その未来の先 見えなくなったら

声をあげて 前へすすめ

夜は明けていく 雨が上がるように

誰にだってそう イメージと道しるべに

 ここの歌詞を踏まえると、コンサート中に「未来の先が見えなくなるような出来事」が起こるのでは? 更に言えば、WORLDISTAの歌詞で「未来(アス)を描く」とある。あえて「明日」ではなく「未来」と表記した意味、ここにあるのでは。

 そうなると「声をあげて」は我々のC&Rか、はたまたEPCOTIA ENCOREでブラックホールから抜け出すときに歌ったあの歌か。「夜は明けていく」とブラックホールの関連性は? 全ての答えはきっと、コンサートにある。

 

5.CASINO DRIVE

 ま~~~~~たNEWSが女抱いてる……好き……。

 小山さんに「滴った蜜」って歌わせた音楽プロデューサーに金一封渡したい。ありがとうございます。この曲、全体を通して歌詞割が最高で、増田さんの「お相手はいますか? なんて聞くのは野暮だろう」は圧倒的””王者””感があるし、手越くんの「Target 君のことさ 全てつぎ込んだっていい」なんて言われてしまったら女はもう手越くんの虜だしシゲちゃんの「俺の胸で眠ればいい」はもう……何……??ほんとに……………いいの……………????恋……………小山さんは必ず狙いは外さないし……もう…………こまり………

 この曲多分ダンスがめちゃめちゃエロいので円盤ではマルチアングルでお願いします。

 

6.インビジブル ダンジョン

 あ、あ~~~~好きですね…………好きです

 小山さんの「本気で壁Break it」の「B」の歌い方がめちゃめちゃ好きなので全人類5億回くらい聴いてください。

 インビジブルダンジョンの意味、歌詞の印象から汲み取ると、目に見えない(=自分自身の思考の中にある)監獄(=自分を縛るもの)ということですかね。タイトルや歌詞の節々に出てくる単語は強めのものが多いのに、曲調はふわふわして宙に浮かんでいるようでその差が面白い。イヤホンで聴くと立体音響になってる箇所もあって、これもコンサートの演出がとても楽しみ。映像と光の演出がすごそう。

 

7.第一チェックポイント -INTER-

 コヤマス担生きてますか? 私はだめです

 EPCOTIAの異星人とのコンタクトについてがドツボだったのでもう……だめですね……小山さんにナレーションの仕事来てほしい(絶対絶対来て)

 

 で、気になるのはこのアルバムにおけるNEWSの立ち位置なんですけど、コヤマスはゲームの参加者でありながら、我々の道案内もしているんですよね。バワリーくれたし。私たちは「NEWSのメンバー」と一緒にゲームをしていたはずでは?

 そして、ここで初めて出てきた単語が。「ワールディスタカップ」とはなんぞや。

 おそらくオリンピックやゲームの大会とかそういうものだと思うんですけど、まるで”皆が知っているもの”のように何の説明もないんですね。WORLDISTAのサイトでも特に記載は無し。

 忘れてはいけないのが、私たちが最初にログインしたのは、「WORLDISTAのベータ版」であるということ。

 まだベータ版なのに、ワールディスタカップなるものが存在し、人々に浸透しているわけは?

 おそらく、このアルバムの中での時間軸は1つではない。

 この「時間も空間も無い」WORLDISTAでは、あながち間違いではないのでは?

 なので、この「第一チェックポイント」はたぶん、ベータ版よりももっと先の世界なんじゃないかと思った。それこそバージョン10が存在する世界。時間軸がもっと先なら、ここに登場するコヤマスは「アイドルグループNEWSのメンバー」ではなく、「ゲーム会社N.E.W.S社の社員」である可能性もある。NEWSの立ち位置を明確に明らかにしていない理由も、NEWSが「案内人」や「アテンダント」といった固有の役割ではなく、アルバムの中で複数の役割を持っているからだとしたら筋が通るのでは。意図的にNEWSの立ち位置を隠している?

 

8.SPIRIT

 「仮想空間」というコンセプトから外れたサッカー曲を、「eスポーツゾーン」という立ち位置をおいて組み込むのが素直に上手いなと思った。

 この曲、イントロの時点でもう多幸感が半端なくて好き。そしてパート割が天才。

 小山さんの低音域から高音域まですべて楽しむことができる小山担よくばりセット。最高。

 手越くんに「この魂(うた)は終わらない」と歌わせるところが最高すぎて脳内麻薬がドバドバ出てしまう。いやシゲちゃんの「諦めることだけただ 諦めてしまえばいいんだ」とかも最高だし小山さんの「ずっと ずっと 空の遠く 僕らは夢をみた」も最高だし増田さんの「譲れない思い譲らないように」も最高なんですけど……全部最高だ……

 ROTでもクローズアップされましたが、EPCOTIA ENCOREの衣装がすごくすごく好きなので衣装展を何に替えてもやってほしい。増田さんの解説コメント付きで。

 

9.BLUE

 シンプルに曲が良すぎる。泣く曲じゃないのに泣いてしまう。泣かないで。

 これは多分シゲ担が100万回言ってると思うんですけど、「青い鳥、地球、サファイア 空、海、揺れるツユクサ」を歌う加藤シゲアキが最高に好き。文学という概念の擬人化か?

 和楽器を使っているのが本当に好きで、一時期インストを延々と聴いてた。NEWS知らない人に和楽器バンドの新譜だよ~って聴かせたら信じるんじゃないかと思ったけど開幕のアイーダであ!!!!サッカーだ!!!!!ってなるのでだめですね(だめです)

 真面目な話、NEWSの曲はどれもこれも最高なのでインストだけ集めたアルバムを売ってほしい。アルバム曲とかめっちゃインスト欲しい……って曲がいっぱいあるので……神様JE様石油王様頼む どうか

 

10.FIGHTERS.COM

 け、喧嘩だ~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!最高

 増田さんの「パスだ! パス!」で殴られたい……ラップがめちゃめちゃ心地いいですね。増田担生きてる???

 手越君のシャウト、絶対絶対コンサートで映えるだろうなあと今からワクワクしてしまう。音源の時点で「手越くん歌うっま!?!?」ってなったんですけど、コンサートでは多分「手越くん歌うっっっっっま!!!!?!?!?!?!???!?!!!!!!!!!!!!!」くらいになる。わかる。

 「行くぜ Top of topTonight' the night」の4人で歌い継いでいくところが最高に好き。いやほんと最高。

 

11.発表会 -INTER-

 突然の大塚芳忠さん。初めて聴いた時「!?」ってなった。

 Twitterでも見かけましたが、なんでここの位置に「発表会」なのかなんですけど。

 私はやっぱり時間軸がずれてると思うんですね。

 最初のナレーションの女性だけ、自分の役割を告げていないんです。NEVERLANDのミスターインポッシブルも、EPCOTIAライナーの機長のコーティーティプトリーも、WORLDISTAのN.E.W.S社の社長(正確には社長とは言っていないけれど、会見しているので社長もしくはそれに準ずるような立場の強い人だと思う)も、明らかにしているのに。

 じゃああの女の人は誰なのかって話なんですけど。ちょっと今出ている情報だと考える材料が足りないから、メタ的な目線で考えると、N.E.W.S社の前社長かWORLDISTAの初代開発者とかでどうかな~と。SFでよくある展開。あとはWORLDISTAの案内用ゲームキャラとかもありかなと思ったけど、声質に人間らしさがある方なので、個人的には前者かな~と思ってます。

 だから、ここの発表会の時間軸はベータ版が出た当時ではなく、「バージョン10の発売日」じゃないかなあと思いました。

 

 あとちょっと論拠が弱いから、もしかしたら? 程度の話なんですけど、ここで発表している「WORLDISTA」と、今まで発表してきた「9つものイノベーティブな作品」がまるで別の可能性もありうるか……? 選んでいる言葉から受けた印象的に、そう見える気もする。公式サイトの「WORLDISTA」と「ワールディスタ」の表記ゆれと何か関係があるかな……。

 「耳から脳にシンクロする」WORLDISTA(ワールディスタ)と、「アイギアをつけてゲーム世界に入る」WORLDISTA(ワールディスタ)の2種類が存在するのかもしれない。

 

12.Digital Love

 ウ~ン好き!!!!!!(好き!!!!!)

 イントロのメロディーが2Dゼルダを彷彿とさせてめっちゃ興奮しました。

 今回のアルバム、本当にどれも好きな曲なんですけど、ソロ曲以外で好きなものをひとつ選ぶとしたらこの曲になりそう。

 多分振り付けがめちゃめちゃ可愛いですね。いや絶対可愛い。

 小山さんの歌う「真夏のスノービーチ 水着でホーリーナイト 想定外のシチュエーション」が絶妙にチャラくて概念”””慶ちゃん”””で最高に好き。金一封。

 

 で、この曲の最後なんですけど、女性の声でナレーションが入るんですね。

おめでとうございます。718バワリーを獲得しました。

 なぜあえて曲の中にこのナレーションを挿入したのかなんですけど、時間軸の乱れのヒントなんじゃないかなあと思いました。

 ナレーションが女性の声→男性の声に変化することで時間経過を暗喩しているのなら、ここで女性の声が挿入されたことで、”過去”の時間軸の出来事であると示唆しているのかなと。

 それを示す可能性として、オリエンテーションでの言葉があります。

オリエンテーションとして、まずはNEWSのメンバーと勝負するスペースレースから始めましょう。

 この「スペースレース」がよくわからないんですけども(造語か? 実在する1973年のアーケードゲームを指すのならば、時代を指す根拠にもなりうる)Digital Loveの歌詞の中に「宇宙旅行のサプライズ タイムマシーンでDriving」ってあるんですね。

 スペース(=宇宙)とレース(ドライブ)でこう……結びつきませんかね……ちょっと苦しいけど……。

 なので、作品中の時間軸としては、オリエンテーション→Digital Loveなんじゃないかなあと。

 

13.リボン

 いや……あの……好き…………………。

 Kacoさん作曲の時点で覚悟はしていたけれども。いやだってこんな……。

 1つのアルバムをめくるような、そんな曲。アルバムに映る”あなた”はもういないんですけど…………。

 小山さんの「あなた いないから」の「い」の歌い方と、増田さんの「あの日くれた シアワセに」の「ア」の歌い方でだめでした。泣いてしまう。

 

 WORLDISTAとしての立ち位置なんですけど、リボンがどこに位置するのかよくわからないんですよね。「恋愛」ゲームにしては悲しすぎて、”想像"というよりも”現実”のものに近い。ただの妄言なんですけど、WORLDISTAにログインする前の現実の出来事とかだったら面白いな~と思った。

 

14.クイズ -INTER-

 突然のミスターインポッシブル。いや何で?????

 あまりにも異質なんですよね。明確に「NEWSのメンバーの加藤さんと手越さん」が登場している。第一チェックポイントのコヤマスとは対照的だ。

 言い回しも気になりますね。「NEWSが初めて”発表”されたのは?」は、”NEWS”がアイドルグループを指すのならば、”結成”が適当では?

 ひとつ、可能性として挙げるならば、発表会の言葉ですかね。

今日は、私にとって15年間待ち続けたプロダクト、いや、夢を発表する日です。

 この「15年前」に発表されたのが、”NEWS”だったら?

 発表会の感想で、WORLDISTA≠9つものイノベーティブな作品説を挙げましたが、これで辻褄が合いませんかね。

 15年前に”NEWS”が発表され、その間に9つ作品を発表し続け、それの完成形が”WORLDISTA"である。

 

 で、何でミスターインポッシブルが出てきたのかなんですけど。

 オリエンテーションでは、NEVERLANDは「シュールな世界」として形容されていました。現実を超えた現実——”現実”の暗喩としてミスターインポッシブルを登場させている? だからここで登場するNEWSは”現実”にいるNEWSで、だからチャンカパーナ発売日なんていったメタ発言がぽこぽこ飛び出てくるのでは。

 正直ここは謎しかなくて考えれば考えるほど沼にハマっていくのでここまでで。Twitterで見かけた6枚目のアルバム(=White)が飛ばされている(=Whiteが存在していない世界説)も面白くてすごく好きです。答えはコンサートで。

 

15.サンタのいないクリスマス

 まさかの失恋ソング。そうくる!? きてた

  歌いだしの手越くんの歌声が綺麗すぎて心が浄化されるんですよね……いや失恋ソングなんですけど……

 春発売のアルバムなのにクリスマスソングを入れられるのは、WORLDISTAという特殊な世界観のおかげですね。

 気になるのは、WORLDISTA(ゲーム)の触れ込みの「毎日がクリスマス」とはかけ離れていること。彼女をサンタに見立てた歌なので、毎日サンタがいる(=毎日がクリスマス)という見方もできるけれど、やっぱりここだけ比喩表現なのは不自然だなと思う。

 あとこれは願望なんですけどサンタのいないクリスマスからNEWSICALの流れとかありませんかね??????????あって

 

16.Strawberry

 名曲。歌詞カード見ながら聴いてたら知らないパートがあって!? ってなった。ありがとうNEWS ありがとう………

 改めて歌詞を見ると全員の個性が爆発しすぎていて愛おしくなってしまう。小山さんの「積み重ねた過去(いま)があって かけがえのない現在(いま)になって」が好きすぎてしみじみとしてしまう。今この瞬間が、かけがえのない現在だと本当に思う。

 

17.「生きろ」

 去年浴びるほど聴いた曲。聴くたびに印象が更新されていったが、こうやってアルバムで、Strawberryの後に聴くとまた違った印象がある。

 曲のパワーが強すぎるから、アルバムに収録するのは、特にコンセプチュアルなこのアルバムに収録するのは難しいのではないかと思っていたが、上手いこと流れが噛み合っていた。すごい。

 何度聴いても新鮮に感動する大好きな曲。

 

18.エンディング -INTER-

 疑問なのが、どうしてエンディングがここの位置なのか。「生きろ」の後にエンディングがあるということは、「生きろ」はWORLDISTAの”中”の曲ということだ。NEVERLANDにおけるU R not aloneやEPCOTIAのHAPPY ENDINGとは違う立ち位置にある。 

 その2曲が我々を現実に送り出すための曲だとしたら、その曲が無い今作では、我々はまだ想像の中だ。現実に帰れていない、宙ぶらりんのままでエンディングを迎えた。

 あとちょっと気になるのが、バワリーの使い道。バワリー(=熱量)を持っているから我々はワールディスタカップに参加できるが、その前の言葉も重要なのではないかと思う。

ゲームをしていて、既に気がついていたでしょう?

バワリーは、アイテムをゲットするための、単なる仮想通貨ではないということ。

 別にアルバムの中でバワリーは仮想通貨として使用されていない。となると、”これから”バワリーを仮想通貨として使用する機会がきてもおかしくないのでは? それこそ、ワールディスタカップで。

 

 あと発表会で女性の声はゲームキャラではないって言ったけどやっぱ違うかも…………(手のひらくるくる)

 「2012万」「718」「バワリーを獲得しました」って区切って読んでるので、あらかじめ録音してあった定型文を組み合わせているタイプのゲーム音声かもしれない……いやその元々の声が前社長とかかもしれないんですけど(?)

 

19.Symphony of Dissonance(増田貴久)

 イントロから既に引き込まれた。

 「白昼夢を冒険しよう 明晰夢に立て篭もろう 好きな楽章だけリピート」の歌詞がめちゃめちゃ好き。みっつの文節の指すことは同じことなのに、それぞれ違うアプローチと距離感で表現しているのが好き。特に「好きな楽章だけリピート」の部分。

 Thunderと同じ制作人と聞いて身構えていたので大けがですんだんですけど、たぶんコンサートで聴いたら死にそう。生きろ。

 

 20.DoLLs手越祐也

 曲調がバチボコに好き。作曲手越祐也? て、天才…………。

 サビの駆け抜けるような疾走感と、それを歌いこなす手越くんの高音が聴いていてとにかく気持ちがいい。そこからの「俺は人形なんかじゃない」がもう…………もう……。

 コンサートでどういう演出をするのか全く想像がつかないので、そこもすごく楽しみ。いやしかし手越くん本当に歌がうまいな…………。

 

21.Going that way(小山慶一郎

 最初の一音節目から死んだ。コンサートで「Going that way...(低音)」でドアップモニターに抜かれて悲鳴を上げるところまで容易く想像がついた。

 タイトルが発表されたとき、いったいどんな曲なのかと気が気じゃなかったんですど最高でした。最高です。

 しっとりと歌い上げる曲を想像していたので、まさかこんなクラブミュージックがくるとは。ありがとうございます。

 いやほんと~~~~に、このタイトルでこの曲調の曲を持ってくる自担があまりにも好きすぎて改めて好きを更新しました。好き。

 「怯えてた夜に答えはない」と歌う自担、あまりにも好きすぎて一生幸せでいてほしい。幸せであれ。

 

22.世界(加藤シゲアキ

 世界ですよ、世界。加藤シゲアキの世界。

 歌詞のひとつひとつが文学で、90年代後半~00年代前半の小説を読んでいる気分だった。

 「雨ざらし 空の向こうに一羽のルリビタキ」という歌詞がすごくで好きなんですけど、それに続く「一体あれはなんだったのか」が大好き。ただ情景を歌うのではなく、それを見たときのなんというか無常さというか、世界と比べた時の自身の存在の小ささというか、そういうものが浮かんだ。

 最後の「貴様が世界だ」の「貴様」は自分自身のことだろうかと思ったんですけどシゲ担の皆さんどうですか?

 ”自分”を”手前”と指すことの延長とか、自問自答か、過去や未来や立場の違う自分への言葉か。すべてを明かさない文学性が大好き。

 :

 あと、ソロ曲をアルバムの本筋と絡めていいのかというのもあるけれど、”WORLDISTA”の最後の曲にこの曲を据えたことがものすごく好き。想像という広大な世界も、四畳半の小さな部屋も、自分自身も、全て全て世界だ。

 WORLDISTAというタイトルが発表されたとき、世界がどの尺度で来るのかを楽しみにしていたので、

 NEWSのくれた答えがたまらなく嬉しい。アーティストとして、創作者として尊敬できる。

 

 

 

 この「WORLDISTA」というアルバムは、今までのアルバムよりも癖が強い。癖が強いというよりは、話の核が見えてこないというほうが正しいか。

 そしておそらくその核は、意図的に隠されている。だからこんなにもこのアルバムには底知れぬ恐怖感がある。大切なものは何も知らされないまま、”想像”の中の幸福を享受しているような、自分の知らないところで大切なものが動いているような、そんな感覚だ。

 ツアーが始まるまであと僅か。我々は答えを想像しながらその日を待つ。それがきっと、この仮想空間から抜け出すための”道しるべ”になるだろう。